かき氷

 かき氷を食べることはほとんど無く、最後に食べたのは5年ほど前だったと記憶しています。氷を削って甘いシロップをかけただけの食べ物が数百円もするという価格設定がどうしても納得がいかないのが食べない理由でした。しかしながら、ここ最近のような猛暑の中で1日働くと、夕方には「とにかくひんやりと冷たいものが食べたい」という欲求が限りなく大きくなってしまったので、会社帰りにコメダ珈琲店へ寄って、5年間の沈黙を破り、かき氷を注文してしまいました。夏のボーナスも支給されたことだし、イチゴ味とかメロン味などという子供じみたものではなく、ここは思い切って一番高い「宇治金時氷」を食べることにしました。注文してから5分ぐらいで届いた宇治金時氷は、ベトナム陸軍のヘルメットを逆さにしたような容器に、抹茶を凍らせて作った氷を削ったものが小山の如くこんもりと盛られ、その上から練乳がかけられ、脇にはアンコの塊と缶詰のみかんが添えられていました。味は、凄く美味しかったです。猛暑の中で体が乾いていたということを差し引いても、納得のいく味でした。ポイントは、抹茶がシロップではなく氷そのものの中に入っているので全体の味が薄くならないことかもしれません。でも、よく考えたら、いい大人が仕事帰りに嬉しそうにかき氷を食べているってのも、傍から見たら確実にヘンだろうから、素早く食べ終えて素早く帰りました。