『55歳からのフルマラソン』

55歳からのフルマラソン (新潮新書)

55歳からのフルマラソン (新潮新書)

 この本の著者の江上剛氏は、旧第一勧銀勤務を経て2002年に『非情銀行』で作家デビューしました。
 55歳も半ばを過ぎてからマラソンの魅力に目覚めて走り出したという江上氏自身の体験から、トレーニングのヒントが何か得られればと思って読んでみたのですが、割と普通の地道なトレーニングをコツコツと積み重ねられておられるようでした。やはりマラソンはそれしかない、でも「練習はウソをつかない」という言葉があるように、頑張ればそれがそのまま結果にはね返ってくるスポーツなんだな、とあらためて思いました。

 前半は、江上氏が銀行員時代に味わった様々な苦労話に多くのページがさかれていて、正直、少々うんざりしたのですが、「いったい、何を目指して走るのか」という最終章は、共感する部分も多く、また経済的観点からみたマラソンブームに関する考察も興味深く感じました。

 本のうしろの方についているプロフィールには「小説、ビジネス書など著書多数」と書いてあったので、アマゾンで検索してみたら、ほんとに多数の本がありました。これを機会に何冊か読んでみようかと思います。