『たかが英語!』

たかが英語!

たかが英語!

 楽天が社内公用語を英語にするに至った背景、その取り組みの進捗状況、それがもたらした効用、楽天が今後目指す方向について、とても解り易く、そしてとても熱く三木谷氏が語っていました。

 “英語化”あるいは“英語教育の強化”という話になると、「英語ぐらいは普通に出来ないと世界の流れから取り残される」という賛成派と、英語化の弊害(日本語が疎かになる、日本文化が損なわれる、はたまた子供の場合は脳の発達に及ぼす影響まで持ち出したりして)や「全ての社員が英語で話す必然性は無く、必要に応じて通訳などの専門家を雇った方が効率的じゃないか」と声高に叫ぶ反対派とが対立する図式が必ず出現し、確か1週間ほど前の朝日新聞にもそんな記事が載っており、いささかうんざりするのですが、やらない言い訳ばかり並べたてるのではなく、壁にぶつかりながらも現状を改善し前へ進もうという姿勢の方に強く惹かれます。業種は違いますが、こういう企業としてのスピリットは、盛田氏がいた頃のソニーや宗一郎氏がいた頃のホンダにも通じるものがあるように感じました。

 楽天が社内公用語を英語化するに際しては、決して英語の出来ない社員を切り捨てたりしたわけではなく、会社の業務時間内に英語を勉強する時間を設けることを許可したり、英語を学ぶための費用を会社が補助したりするなど様々なバックアップ体勢を整え、「みんなで目標を達成しよう」という方法をとったことに対しては好感が持てました。
 また、楽天の社員が、英語力をアップさせようと限られた時間の中で自分なりに工夫し、コツコツと努力している姿にはとても刺激を受け、「私ももっと努力しなくては!マンゴー大福など食べている場合じゃない!」と身が引き締まる思いがしました (^^;)