美味しいコーヒー

 「スペシャルティコーヒー」というコーヒーの定義は明確には定まっていないらしいのですが、巷で「スペシャルティコーヒーです」と言って売られているものの性質から類推すると、コーヒー豆の栽培から収穫、選別、輸送、保管までの「畑から店頭に並ぶまで」の一連の工程において品質管理が徹底している高品質のコーヒー豆のことをスペシャルティコーヒーと言うように思われます。

 私がスペシャルティコーヒーと出会ったのは2年ほど前で、幸運にも地元(岐阜市)に素敵なお店をみつけ、その美味しさに感動し、それ以来そこのコーヒーをよく飲むうようになりました。
 そのお店で飲むこともありますが、豆を買ってきて家で自分で淹れることもあります。ここ最近はスペシャティーコーヒーだけを口にする日が続いていたのですが、たまたまお店に買いに行くことが出来ずに豆を切らしてしまい、仕方がないので1杯分ずつアルミパックされているドリップオンタイプ(カップにのせてお湯を注ぐだけの)コーヒーをスーパーで買ってきて飲みました。選んだ銘柄は、以前は「美味しいなあ」と思って飲んでいたものなのですが、スペシャルティコーヒーばかり飲んだ日々が長らく続いた後に改めて飲んでみると、それほど美味しいとは感じず、むしろ「何かが足りない」ような深みの無さが目立ちました。また、友達と喫茶店へ行って飲むコーヒーも以前ほどは美味しいと思わないようになってしまっていました。「私の舌は、スペシャルティコーヒーしか美味しいと思わないようになってしまったのか・・・」とちょっとショックでした。「舌が肥えた」と言えば聞こえがいいかもしれませんが、贅沢をして堕落しているだけのようで、罪悪感のようなものさえ感じます。猫に贅沢なエサを与えていると、そのうち贅沢な物しか受け付けなくなるという話をよく耳にしますが、それと同じようなものかもしれません ^^;)