乳母車

 お気に入りのカフェのマスターには小さなお子さんが二人(2〜4歳ぐらいの男の子と女の子)いて、たまに有給休暇を取った平日の昼間にそのカフェを訪れると、客さんが誰もいない時間帯であることもあってか、二人のちびっ子がお店の中で元気に遊んでいる場面に遭遇したりします。そのマスターの家族に、数ヶ月前に3人目の赤ちゃんが加わりました。生まれて間もない頃は、マスターがベビーキャリア(だっこするための装備)に入れた赤ちゃんを体の前面にくくりつけてコーヒーを入れたり、豆を焙煎したりしていました。先日訪れた際には、お店の中にベビーカーが置いてありました。よくあるプラスチック製の普通のベビーカーではなくて、籐で出来た「乳母車」でした。おそらく昔は、こういう乳母車が一般的だったのでしょうが、いつの間にかプラスチックのベビーカーに取って代わられてしまっているので、とても懐かしい気持ちになりました。一般的なベビーカーはコンパクトに折り畳むことが出来るので機動性に優れ、車や電車で移動する際にも便利なのでしょが、昔ながらの乳母車の方が赤ちゃんの体には優しいようです。プラスチックのベビーカーの車輪は硬いので、アスファルトの上などを移動する際に生じるカタカタという振動が赤ちゃんの脳に良くないという話を聞いたことがあります(本当かどうかはわかりませんが)。それに対して昔の乳母車は、車輪がゴムである上にバネのサスペンションが付いているので嫌な振動が発生しません。欠点は、思ったよりも値段が高いことで、安い物でも4〜5万円、高いものだと8万とか10万を超えるものもあるようです。こういう乳母車に赤ちゃんを入れて天気のよい爽やかな日にお散歩するのは、人生で味わうことが出来る最大の幸せのうちのひとつと言えるんだろうなぁ。私なんぞは、結婚できるかどうかもわからないし、たとえ結婚しても子供を授かることが出来るかどうかもわからないでしょうから余計に羨ましく感じてしまいます。

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