オレゴンから・・・

 初対面の人と話をしていて、様々な話題を転々としているうちに、いつしか私が「オレゴンに住んでいたことがある」という話題に辿り着くことがあります。「オレゴン」と聞いて、「あ、あそこね」とすぐにオレゴンの地理的な位置を正確に思い浮かべることが出来る人はあまりいないので、たいていは「カリフォルニア州の北で、昔イチローがいたシアトル(ワシントン州)の南にあってね」みたいな説明から始めることになります。自然がいっぱいの環境で、学校では何を勉強して、まわりにはどんな人達がいて、といったことをいくばくかの懐かしさを感じながら話します。そして、ひとしきり話した後、たいていの人が「そういえば、昔、オレゴンからナントカというテレビドラマがありましたよね?」と訊いてきます。私もそのドラマは1話ぐらいは観たような気がしますが、はっきりとは覚えていないので、「オレゴンからの手紙でしたっけ?主題歌はさだまさしが唄ってて、田中邦衛が出てましたっけ?」などと、わからない者同士が適当なことを言うだけ言って、うやむやのうちに次の話題へ移っていくことが多いです。
 ネットで調べてみましたら、タイトルは『オレゴンから愛』でした。『北の国から』のアメリカ版というコンセプトで製作されたそうで、主題歌を唄っているのはやはりさだまさしでしたが、田中邦衛は出てなかったようです。