仲良しフィリピーナ

 チョコレートの生産量というのは年間を通じて一定ではなくて、季節による変動、つまり秋から冬にかけて生産量がピークに達し、気温が高くなる頃になるとグッと減っていきます。中にはほんの短い期間に集中して生産するものもあり、こういうアイテムに関しては専用のフルオートメーションのラインを設備投資して作るよりは「人海戦術」で対応した方が低コストなので、付き合いのある会社から人を借りてきてうちの会社の生産ラインで期間限定で働いてもらうことになります。
 昨年末の忙しい時期に来てもらったのは、フィリピン出身の4名の女性でした。彼女達はみな日本人男性と結婚しているそうで、苗字は日本名で、日本語も流暢に話すので仕事上のコミュニケーションに特に問題はありません。この人達には、機械から出てきた商品を段ボール箱に詰めるといったような単純な作業を9時から5時までずっとやってもらうのですが、不平不満を言うこともなく、真面目に作業してくれるので助かっています。
 このフィリピーナ4人組はとても仲が良いようで、朝出勤してきて作業場に向かうときや休憩時間に別の部屋へ行くときに必ず2人ずつのペアになって互いに体をピッタリと寄せ合って腕を組んでニコニコと話しながら歩いていきます。女性2人がまるでアツアツの恋人同士のように腕を組んで歩くという習慣は日本人には無いので、最初に見た時には驚いたのですが、彼女達に尋ねてみたらフィリピンではごく当たり前のことだとか。フィリピン女性はとっても優しくて、女性同士でも仲良くするし、旦那さんも大切にするのよと言ってました(だからあんたもフィリピン人女性と結婚しなさいよとは言いませんでしたが)。ちなみにフィリピンでは男性同士では腕は組まないそうです ^^;)