神棚にお供えする日本酒については、こちらのブログで何度か書きましたが、お供えとして1日に消費するのは僅かな量で、4合入りであれば大体1か月弱でなくなります。それが今回は私の好みに割と合うタイプのお酒だったこともあり、お供えする度に自分でも毎日少しずつ飲んでしまっていたので、いつもよりも早くなくなってしまいました。そしていつもよりも短いインターバルでいつもの酒屋へ行き、いつもの棚に並んでいる日本酒を眺めていました。その棚には岐阜県内の蔵元の酒がメインで置いてあり、たまに愛知や三重の酒があることもあります。今回はその棚に東北の酒があったので珍しいなと思い、東海地方の酒と比較してどのような違いがあるのかにも興味があったので買ってみました。宮城県石巻市の『日高見』という超辛口の純米酒。飲んでみると確かに辛口で、酒が喉の奥を通過した後にもヒリヒリする感覚がずっと続くほどです。数年前から日本酒を海外へ紹介する動きが以前にも増して盛んになり、そういう際に出される日本酒は吟醸や大吟醸といった華やかな香りと甘味が強いもので、まるで白ワインのようであり欧米の食事にも合いますよというのが謳い文句だったりしますが、この『日高見』にはそんな媚びたところが全く無くて、「この味がわかる奴だけ飲んでくれたらいいから」的なキッパリとした男らしい姿勢が潔くて好感が持てます。いつか石巻を訪れて、地元でとれる新鮮な魚を食べつつ、この『日高見』のような酒をぐいぐいあおってみたいものです。