叔母

 いつものように朝7時過ぎに出社して仕事をしていると8時半頃にスマホに電話がかかってきました。画面には叔母が入所している老人ホームの名前が表示されていました。いよいよきたか、と思って電話に出ると、叔母が息を引き取ったとの連絡でした。事情があって叔母に関しては私が様々な手続きを行わねばなりませんので、すぐに退社して岐阜へ向かい、老人ホームへ行きました。私の立ち会いのもと、医師が叔母の状態を確認し、死亡診断書が作成され私に手渡されました。その後、葬儀のコーディネーターへ連絡し、葬儀屋を手配してもらいました。叔母の亡骸を葬儀屋が取りに来るまでの1時間は老人ホーム内のラウンジの椅子に座って待つことにしました。叔母の荷物はたくさんあるみたいでしたが、貴重品類は小さな手提袋に入れられて私に渡されました。その中を見てみると、叔母のお薬手帳とか、誰かからもらった年賀状だとか、何かのイベントに参加した際に撮影されたスナップ写真などが入っていました。それらを見ていると急に涙が溢れてきました。悲しいというのとはまた違う感情で、何故涙が出てくるのか分かりませんでしたが、そういうものなのかもしれません。