あの人は今

 暫く前のブログで、僧侶の小池龍之介さんが運営するサイトを見ようとしたら、そのサイトごと無くなってしまっていて、一体どこへ行ってしまったのだろうか、というようなことを書いたことがありました。

 そして先日、小池さんの著書でまだ読んだことがない本を書店でたまたま見かけたので手に取ってみたところ、どうやらこれが「どこかへ行ってしまう」直前に書かれた本であるらしいことが分かったので読むことししました。

 本の中身は、まあ割と今までに書かれた本と似たような内容でしたが、前書きや後書きによりますと、小池さん自身の僧としての修行が最終局面に入ってきて、そこをクリアするには一旦家族や弟子やその他の人々との関係を断ち切る必要があると判断したので、瞑想をしながら路上生活者として各地を放浪することにしたのだそうです。修行が終わるのは早ければ1年、長ければ数年かかりそうだと書かれていました。この本の原稿が書かれたのが昨年の9月(出版されたのは今年の1月)ですので、「早ければ1年」ということは、順調にいっていればそろそろ悟りを開いて皆の前に戻ってくる頃なのかもしれませんし、もしかしたら、もっとかかるのかもしれません。いずれにしろ、戻ってきた暁には、またサイトや座禅・瞑想の指導を再開して頂きたいです。

やっかいな人を自分のお城に入れない方法

やっかいな人を自分のお城に入れない方法

 

 

作家たちは何故か走るのが得意

 

走る奴なんて馬鹿だと思ってた

走る奴なんて馬鹿だと思ってた

 

  松久淳という作家がマラソンや「走ること」について書いた本を読みました。松久さんは10代から30年以上、運動らしきものは全くやらず、大学を卒業して作家になってからは完全夜型の生活で、毎晩明け方までベロベロになるまで酒を飲むという不摂生極まりない生活を送っていました。しかし40代半ばになった頃、ひょんな事から走るようになり、最初は50メートル走っただけで足がもつれていたのですが、徐々に距離を伸ばしていき、かつては「走る奴なんて馬鹿だと思っていた」のに段々と走る楽しさに目覚め、ついにはフルマラソン(42.195キロ)を4時間で走るまでになった、という市民ランナーとしての軌跡が綴られています。

 この本を読んで思い出したのが、暫く前に読んだ、みやすのんきという漫画家が書いたマラソンの本で、みやすさんの場合も若い頃からずっと運動なんて全くしたことがなかったのに、50歳手前で走り始めて、すぐにサブ3(フルマラソンを3時間以内に完走すること。市民ランナーでこのタイムで走ることが出来るのは上位2〜3%しかいない)を達成してしまいました。私などは、いくら頑張っても松久さんやみやすさんのようなタイムで走ることは絶対に無理なので、お二人が大変羨ましいです。自分とはいったい何が違うのか?もともとマラソンのような持久系のスポーツに向いている体だったのだろうか? 

 マラソンもやる作家と言えば村上春樹さんです。こうして並べてみると、作家とか漫画家というのは、マラソンに向いているのかもしれないとさえ思ってしまいます。

「大転子ランニング」で走れ! マンガ家 53歳でもサブスリー

「大転子ランニング」で走れ! マンガ家 53歳でもサブスリー

 
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

 

 

 

いろいろ

 暑い日が続いております。テレビやラジオの気象情報では私の住んでいる地域は、当たり前のように最高気温が35℃以上だし、自動車の温度計は40℃を超えていたりします。気のせいかもしれませんが、昨年の夏も相当暑かったのですが、今年はまた一段と暑くなったように感じます。暑くなる前に新しいエアコンを自分の部屋に設置しておいて良かったと、つくづく思いました。短時間で冷えるようにと、部屋のサイズよりもワンランク広い部屋用のエアコンを選んだのも正解でした。広い部屋用のパワフルなエアコンは、それなりに電気代も上がるのかもしれませんけど、まあそれは仕方がありません。

 

 アメリカでの銃乱射事件のニュースが2件連続して飛び込んできました。ちょっと前にも別の場所で同じような事件があったばかりですし、こんなに短期間のうちに立て続けに起こるとは・・・。現地のメディアの発表によると、犯行の動機はいずれも増え続ける移民に対する不満や憎悪、即ちヘイトクライムとのこと。この類の犯罪は、トランプ政権になってから顕著に増加しているように思えます。大統領の言動が、日頃から不満や憎悪を心の中に抱えた人を後押ししている形にも見えますが、そんな単純なことではなく、もっと根が深くて複雑な事情が絡み合っているような気がします。

 

 地震が日本のあちこちで発生していることも心配です。幸い今のところ大きな被害は出ていないようですが、次にまたどこでどのくらいの地震が起こるか分かりません。台風と違って地震の場合は精度の高い予測が難しいので、次はいよいよ南海トラフ地震が来るのではないか、と不安になります。

アイスランドのミステリー

 北欧のミステリー(推理小説)がブームとなり、その後、ひとつのカテゴリーとして定着して久しい中、アイスランドの作家が書いた『湿地』というミステリーが書店の棚でたまたま目にとまりましたので買って読んでみました。「ガラスの鍵賞」という北欧におけるミステリーの権威ある賞を受賞し、また日本では2013年のミステリマガジンの「ミステリが読みたい!」の海外篇で第1位を獲得したそうです。読む前にこういう受賞歴を知ってしまうと、否応無しに期待は高まり、優れた作品であっても、何だかちょっと物足りなさを感じてしまうのでした。ただ、ミステリーとしては良く出来ていると思います。

 ところでアイスランドという国については、国名は勿論知っていますし、場所については「だいたいあの辺りだろうな」という見当はつきます(アイスランドの人だって日本がどこにあるのか正確に知っている人は少ないような気がします)。アイスランドという国は、日本と同様に「単一民族国家」なのだそうです。それがこのミステリーの謎を解く鍵のひとつになっていました。それから漁業が盛んなことも日本との共通点のひとつです。漁業は昔から続いているのですが、途中から国は金融・不動産分野へ力を入れ始めました。1990年代から2008年まではアイスランド経済は絶好調で、金融・不動産部門でGDPの26%を占めるまでになっていたのですが、2008年9月のリーマンショックで三大銀行が破産し、国は非常事態宣言を発することになりました。そんな中でも金融に手を出さなかった漁業関係者は生き残り、自国通貨が下落したことにより輸出のメリットが大きくなり、確実に外貨を稼いでいったのだそうです。

 アイスランドは天気の変化が激しいところでもあり、1日で5つの天気(例えば雨、強風、曇り、晴れ、雷など)を経験することもよくあるそうです。一日中快晴という日はめったに無くて、たまにそういう恵まれた天気になると商店や会社は「本日は快晴につき休業」と書かれた紙を貼り出して、太陽に顔を向けて外に座っているのだそうです。そういうのが許される国民性が、どこか羨ましく感じます。

湿地 (創元推理文庫)

湿地 (創元推理文庫)

 

 

フライドピクルス

 ここ最近は全く行っていませんが、サブウェイでサンドイッチを注文する際、中に入れる野菜の種類をどうするか訊かれると、ピクルスは抜いてくれ、と言うお客が多い中、私は逆にピクルスを多めに入れて欲しいと伝えます。確か何年か前のブログにも書いたことがありましたが、昔はピクルスと言えばマックのハンバーガーに入っているピクルスぐらいしか食べる機会が無くて、それを美味しいとは思わなかったし、ハンバーガーに入っている必要は無いんじゃないかとさえ思っていました。しかし、アメリカで暮らしている時に、いろんなピクルスがあることを知り、全てではないけれど、好みの味のピクルスがありました。ところが日本に戻ってみると、日本というのは美味しいピクルスを見つけるのが極めて困難な環境だということが分かりました。そもそも国内でピクルスを製造しているメーカーは無いのか、お店の棚に並んでいるピクルスは全て輸入品のようです。そういう日本で売っているピクルスを何種類か試しに買って食べてみましたが、あまり美味しくありませんでした。サブウェイのピクルスは比較的マシなので、前述のように増量してもらっているわけです。

 先日、インスタを見ていたら、あるアメリカ人がアイダホ州の「フライドピクルス」について話している動画がありました。フライドピクルスなんて聞いたことが無かったので、調べてみたら文字通りピクルスに衣を付けて油で揚げたもので、これにディップソースを付けて食べるようです。ピクルス好きの私としては、これは是非とも食べてみたいと思いました。自分で作るのは面倒なので、どこかでこれを食べられるレストランはないだろうかと探していたら、どうやらフーターズというアメリカ発のダイニング&スポーツバーで食べることが出来るらしいことが判明しました。行ったことは無いですが、名古屋にもフーターズはあります。でも、フーターズはちょっと行き難いなぁ。いくらフライドピクルスが食べたくて行ったとしても、絶対に他の目的で来たと思われるだろうしなぁ ^^;)