空勇号


 伊勢神宮の内宮の御厩(みうまや)に白い馬がいました。名前は空勇号(そらいさむごう)。1993年生まれの芦毛(あしげ)のアングロアラブ種で、以前は皇居にある主馬班厩舎(しゅめはんきゅうしゃ)で飼育されており、皇室行事や皇族方の乗馬で活躍し、皇太子妃雅子様が乗馬をされるときの愛馬だったそうなのですが、昨年の10月に伊勢神宮の神様に仕える馬「神馬(しんめ)」になったのだそうです。

 普段は馬という動物を間近で見る機会が無いので、珍しさもあって、じっくりと観察してしまったのですが、とても優しい目をした穏やかな感じの馬でした。じっと見つめる私に気がついたのか、空勇号も私に視線を向け、暫しじっと見つめ合うふたり。さて、こんな所で馬と見つめ合っていても仕方がないので、そろそろ行こうかと立ち去ろうとすると、突然、空勇号が「ヒヒィッ〜ン」と大きく嘶いたので驚きました。それはまるで「行くなよぉ」という意思表示のようにも思え(私の勝手な解釈ですが)、何だか愛着が湧いてしまいました。次に来る時にはニンジンの2〜3本でも差し入れてあげたい気持ちになりました。(注:空勇号にエサを与えることは禁じられています ^^;)