マラソンランナー

 「マラソンブーム」という言葉が出はじめたのは、ひと昔もふた昔も前のようで、今では一時的な「ブーム」などではなく、すっかりと定着したように思えます。実業団に所属して日本代表になったりオリンピックを目指すようなトップレベルのランナーではない、一般のいわゆる市民ランナーの層も広がってきていて、芸能人は職業柄いろんな媒体で取り上げられますし、それ以外のジャンルの人でもインスタなどで自らアピールしている人がたくさんいます。意外と多いのが医師のランナーで、仕事で忙しい中から時間を捻り出し、コツコツと練習を積み重ね、一歩一歩向上していくという過程が、医学部受験の勉強方法とか国家試験の勉強方法などと相通ずるものがあり、努力した分だけ良い結果が得られる、といった点が彼らの気質にぴったりと合うスポーツなのかもしれません。

 一方、世間から注目されているけれど、マラソンランナーが少ないのが政治家かもしれません。中にはいるのかもしれませんけど、有名な政治家でマラソンもやっている人というと、パッと思いつきません。国会とか、お地元の支援者との交流で忙しくて練習する時間など取れないであろうことは想像が付きますし、セキュリティの面からも街の中をジョギングすることさえままならないのでしょう。そんな中、元防衛大臣中谷元氏が2月16日に開催された「高知龍馬マラソン2020」に出場し、制限時間内(7時間)に完走したとの知らせがありました。お世辞にもマラソンランナーの体型とは言えませんが、完走とは大したもんです。高知の御出身とのことで、このマラソン大会にはよくお出になっているようです。防衛大を出て陸自に入られたので、もともと体力には自信がお有りなのかもしれません。でも、こういう大物政治家が出場するとなると、SPも一緒に、周りを囲むようにして走るのかな?大会を運営する方も通常の何倍も気を遣うことになるだろうから大変なんだろうなぁ。