片づけ

 断捨離という言葉が流行ったのは10年ほど前で、確か流行語大賞になったと記憶しています。そしてその頃から、整理整頓というよりは、余計な物はどんどん捨ててしまおうという考えが多くの人に支持されるようになり、『人生がときめく片づけの魔法』という本が日本のみならず海外でもベストセラーになったりしました。その本では、物を捨てるか捨てないかの基準は、それを手にした時に「ときめき」を感じるかどうかでした。確かにそれは誰にでも分かりやすい基準であり、だからこそ海外でも人気になったのでしょうけど、片づけというものにそれとは異なる側面からアプローチした考えはないものかとずっと思っていたら、メンタリストDaiGoさんの『片づけの心理法則』という本が面白そうだったので読んでみました。どうすれば片づけを効率的に行えるか、そして片づいた状態を維持出来るのかを心理学的観点から解説してあり、大変興味深かったです。特に参考になったのは、捨てるか捨てないかを判断するための「7つの質問」で、「いったん捨てたとして、これを買い直すか?」、「長期旅行に持って行きたいモノか?」、「誰かが買ってくれるとしたら売るか?」、「あの日に戻れたとしたら、やはりこれを買うか?」、「お金が無限にあったら、本当にこれを買うか?」、「これを何回我慢すれば、ほしいモノが買えるか?」、「3年、5年、10年経っても必要か?」といったことを自問自答してみる、という方法です。乱暴な言い方をすれば、これら7つをひとつに集約したのが「ときめきを感じるか?」なのかもしれません。また、7つ全部でなくても、最初の「いったん捨てたとして、これを買い直すか?」だけでもかなり有効な判断基準となり得ますので覚えておきたいです。