知らない言葉

 本を読んでいると、それがフィクションであれノンフィクションであれ、知らない言葉が、たくさんではないにせよ幾つか出てくるので、一旦読書を中断してスマホで調べることがあります。アクション小説の場合は、あまり難しい言葉は出てこないのが一般的ですが、海外の小説の場合は、地名をスマホで調べて位置関係を確認することはありますし、作中で使用されている武器をスマホでチェックすることはあります。ところが、先日読んだ海外のアクション小説には知らない言葉が珍しく幾つか登場しました。例えば、肯綮に当たる(急所をぴたりと突くこと)、輾転反側(思い悩んで眠れずに寝返りばかり打つこと)、逼塞(八方塞がりになって方法のたたないこと。落ちぶれて惨めな境遇にあること)、というものがありました。翻訳者が変わったのかと思ったのですが、調べてみるといつもと同じ人でした。 私としては立ち止まって言葉の意味を調べるという作業は嫌いではない、むしろ割と好きで、少しずつでもボキャブラリーが増えていくのは楽しいので、これからも敢えて難しい言葉を使って欲しいものです。