最近、妙に腎臓に関する書籍が目にとまるようになったので、一番読み易そうな『腎臓が寿命を決める』という新書を読んでみました。人間の身体の臓器の中で心臓、肝臓、胃腸は比較的メジャーなのに比べて腎臓というのはちょっと地味な感じだし、血液を濾過して尿を作っている他にこれといって役割があるようには思えない、というぐらいの認識しか持っていませんでした。従って「腎臓が寿命を決める」というタイトルを見たときには「そんなことがあるわけない、何を大袈裟な」と思ったのでした。しかし、読んでみると、腎臓の働きが良いか悪いかによって人間の健康状態が大きく左右されることが理解でき、なるほど確かに「腎臓が寿命を決める」と言っても過言ではないな、と大いに納得したのでした。特に重要なのがリンの処理。血液中のリンは腎臓で処理され、余分なリンは尿と一緒に排出されるのですが、リンの量が多いと腎臓に負担をかけ、やがて腎臓の能力が低下し、それが寿命に直結してしまいます。そしてリンは食物の中に含まれているのですが、特に加工食品の中に添加物として含まれていることが多く、加工食品を食べることが多い現代人は注意が必要とのことでした。私自身の食生活を振り返ってみると、時間が無いこともあってついつい加工食品を食べる割合が多くなっているのですが、腎臓に負担をかけないことに留意した食生活にシフトしないといけないなと、認識をあらたにしたのでした。