いだてん

 NHK大河ドラマ『いだてん 』の第3回が放送されました。過去の大河ドラマの中で初回から3回も観たのは実に久しぶりのよう気がします。従来の大河ドラマのように平安時代や戦国や幕末ではなくて明治から昭和にかけての話だし、脚本はクドカンだし、なんだかチャラついていて、こういうのを「大河ドラマ」として放送するのは如何なものか、と思っていたのですが、何故だかつい観てしまいます。

 ところが、視聴率は初回が15%、第2回が12%ほどで相当悪い、との記事をネットニュースなどで目にしました。低迷している原因としては、近代・現代であることや、古今亭志ん生が落語家になる前と、落語家になって高座に上がって喋っている2つの年代を行ったり来たりする構成が混乱しやすいとか、晩年の志ん生を演じているビートたけしの滑舌が悪くてセリフが聞き取り難い、などと書かれていました。個人的にはそれらのことはほとんど気にならなかったですし、それを上回る魅了に溢れたドラマだと思うのですが。

 大河ドラマの視聴率に関しては、毎年この時期にああだこうだと言われますが、今の時代はテレビを観る人の総数が減っているし、視聴率が高いドラマが良いドラマだとは言えないでしょう。受信料を徴収し、国からは予算(もとはと言えば国民が納めた税金)を与えられている関係上、ある程度たくさんの人に観てもらえる番組作りを目指す義務みたいなものはあるけれど、視聴率なんか気にせずに、作りたいドラマをやりたいように作ればいいと思います。その結果視聴率が良くなくても、熱心に観ているファンが少しでもいればそれで良いのではないかな。