痛い話

 不定期ラジオ番組『辺境ラジオ』の何年も前の放送の中で、「痛かった話」をしている回がありました。トラホームという眼の病気で瞼の裏側にできた脂肪のツブツブを手術用ナイフで削るだとか、友達と釣りに行ったら友達の釣り針が小鼻を貫通してしまって抜くのに苦労した話だとか、尿管結石の話などが出てきました。確かにどれも痛そうです。そして本日の辛坊治郎氏のラジオ番組では、タンスの角に足の小指をぶつけた時の痛さを「5」とすると、BCG注射の痛さは「7」だと辛坊氏が言うと、それを受けて女性アナの増山さんが「んじゃ出産の時の痛みは100よ!」と言っていました。出産の痛みを出されると男性は沈黙するしかありません。それがどのぐらい痛いのか全く想像出来ないからです。「鼻からリンゴを出すぐらいの痛さだ」と誰かが言ってましたが、それも今ひとつピンときません。そこで暫く前に読んだ『一流の頭脳』という本の中で著者のスウェーデンの医師が書いていたことを思い出しました。例えば大怪我や手術などで大きな痛みを感じると、そんな痛みはもう二度とごめんだと誰しもが思うそうです。そりゃそうでしょう。しかし、出産の痛みだけは、それが想像を絶する痛みであるにもかかわらず「もう二度と味わいたくない」とは思わないそうです。もしも「二度とごめんだ」と大多数の女性が思ったなら、女性は妊娠を避けるようになり、新しい世代が産まれず、人類はとっくに絶滅していたでしょう。そうならないように、出産の痛みだけは他の痛みとは違う感じ方をするように人間の身体と心は出来ているようです。ちなみに私の場合は、タンスの角に足の小指をぶつけた時の痛さを「5」とすると、人間ドックの胃カメラ(経鼻)が「7」、歯の神経の処置が「10」かな ^^;)