やる気

 昨日は「先延ばし」について書きましたが、「先延ばし」と表裏一体の関係にあるのが「やる気」と言えるかもしれません。「やる気」が起こらないから「先延ばし」にしてしまう、とか。しかし、東大薬学部教授で脳に関する書籍も多数出している池谷裕二さんによれば、「やる気」というのは、「やる気」の無い人間によって創作された虚構に過ぎないと。人間の脳は行動を起こすと「やる気」が出てくるようになっています。「やる気」が起きるまでじっと待っていても「やる気」なんて一向に出てきませんが、ひとたび行動を起こせば自然に「やる気」は湧いてくるようです(作業興奮)。だから、面倒なときほどあれこれ考えずにさっさと始めてしまえばいいんです、と池谷教授は仰ってます。

 しかし池谷教授によれば、体を動かさなくても脳のスイッチが入る方法があるそうです。それは「頭頂部に意識を集中させる」こと。まず目を閉じて、テニスボールでもリンゴでもミカンでも、とにかくそれぐらいの大きさの球体を頭の上に乗せて、ゆっくり手を離して目を開ける。そうするとスムーズに行動を開始できるとのこと。職場で頭の上にミカンを乗せていると色々と問題でしょうが、実際に物を乗せなくても乗せていることをイメージするだけでも同様の効果があるそうです。私も自分の部屋でこの方法を試してみたのですが、確かに、スッと集中モードに入っていけるような気がしました。