入院患者が病室内で履いているものと言えば、何となくスリッパかなと思っていました。確かに昔はそうだったようですが、現在では転倒防止の観点からスリッパとかサンダルではなく、ちゃんと踵がある履物を用意するように入院前の説明の際に注意されました。クロックス(およびその類似品)もダメだと言われました。そういう履物を買った経験が無いので、どこに行けば売っているのかも見当がつかず、取り敢えずアマゾンで探してみたら「転倒予防シューズ」という物がありました。「転倒防止学会推奨品」と書かれていましたし、価格は千数百円程度でしたし、軽くて、着脱が簡単で、つま先が少し上がっていてつまづき難くなっていたり、裏側には滑り止めが付いているし、口コミでの評価も悪くないようでしたので、それを購入しました。入院前に父に履いてもらったところ、サイズもぴったりでした。ただ、素材由来なのか、強烈な薬品臭がする点だけは良くなかったです。
ところで、そのシューズを履かせる際には当然のことながら父の足を見るわけですが、父親の足をまじまじと見つめる機会なんてこれまでに無かったので、父はこんなに小さな足をしていたんだな、と少なからず驚くというか、この小さな足で踏ん張って昭和の時代から今まで生きてきたんだなぁ、としみじみと感じたのでした。