昨日、初詣に行った際にある種の違和感を抱きました。それは屋台。神社の参道に屋台がずらりと並ぶのは見慣れた光景です。私が小さな子供の頃は、お面ぐらいは親に買ってもらった記憶があるのですが、食べ物は一切買ってもらえませんでしたし、自分のお年玉やお小遣いで買うことさえ許してもらえませんでした。子供なので甘いものが欲しくて、今でもあるのかどうか分かりませんが、特にリンゴ飴が食べたくてたまらなかったのだけれど買ってもらえず、一体どんな味がするんだろうかと想像を巡らしていたものでした。
そんな「屋台の食べ物を絶対に子供に食べさせない」といううちの親の教育方針が理解できるようになったのは大人になってからでした。屋台の食べ物というのは、どう見ても衛生面で問題があり、こんな不衛生なものを我が子に食べさせるわけにはいかないと思ったのでしょう。
特に、会社で食品の品質管理関係の仕事をするようになってからは、仕事をする時の目線で屋台を見てしまい、その結果、問題点が多いことに驚きます。現在の食品工場ではISOやHACCPやFSSC等の認証を得ることが当たり前になっており、衛生面に関する意識は昭和の頃とは比べものにならないくらい厳しくなっているのに、屋台はと言えば昭和の頃から1ミリも進歩しておりません。それが冒頭に書きました違和感の原因でした。ちゃんと手を洗っているようにはとても見えないし、食材の管理も適当だろうし。最大の問題は何かトラブル(食べたらお腹をこわしたとか)が発生した場合、その屋台は既にどこかへ行ってしまっていて連絡が取れないこともあり得ることです。屋台での買い食いは特に子供にとっては大きな楽しみなのは理解しますが、もっと厳しい法律で取り締まるべき時期にとっくに来ているのは間違いありません。