リクライニング

 通勤に利用している電車は、座席指定席が付いている車両がある場合があります。この車両を利用するには、通常の料金に加えて350円が必要となります。私もたまに利用するのですが、気になることがひとつあります。それは、電車がどの駅に停車するだとか、不審な物を見つけたら触らずに連絡しろだとか、そういった車掌からのアナウンスの中に「リクライニングを使用する際は、後ろのお客様にご配慮ください」というものがあることです。「ご配慮ください」の意味するところがどうも曖昧で、「後ろの席の人に声をかける」というふうに解釈されるようで、たまたま今日、私の前の席に座った御夫人は、シートを倒す前に「倒してもいいですか」とわざわざ声をかけてきました。当然断るはずもなく軽く微笑みながら「どうぞ」と答えました。
 前の座席との間隔が極端に狭い場合(観光バスとか)は別として、リクライニングを倒すことは利用者の当然の権利だと私は考えているので、わざわざ後ろの人に断る必要はないと思います。実際、この電車の場合は座席の前後のスペースにかなりゆとりがあるので、背もたれを倒しても窮屈にはなりません。「後ろのお客様にご配慮ください」とは、急に勢いをつけて倒すと設置されているテーブルの上に飲み物が入ったカップがあると倒れたりするので、ゆっくり倒してください、といったニュアンスであり、いちいち声をかけてくれという意味ではないように思うのですが・・・。声をかけたところで、ほぼ100%の割合で「いいですよ」と答えるしかありませんし。