涙のワケ

 大相撲春場所の千秋楽の白鵬日馬富士横綱対決は様々な議論を呼びました。優勝インタビューで白鵬が目頭を押さえながら話していた件に関しては、最多優勝の記録を塗り替えたこと、優勝が8か月ぶりであったこと、白鵬のお父さんの病気のこと等、様々な思いがこみ上げてきたからということらしいです。それもあるのでしょうが、先場所の白鵬もなんだかちょっと様子が変で、特に優勝争いから脱落した一番は、特に抵抗もしないまま一方的に土俵の外に押し出されるというおよそ横綱らしくない負け方でした。この裏側には、実は白鵬以外の相撲関係者のいろいろな思惑があった故に、不本意ながらああいう相撲を取らねばならなかったのではないかと、私は勝手に推測(というかほとんど妄想ですが)しています。いろんな事情があったにも拘らず、優勝したらしたで、取り組み内容に関して厳しいヤジを浴びせられたりして、とても悔しかったのだろうなと思います。
 別に、反則したわけではないので、ファンとしてはガッカリ感はあるのでしょうが、たまにはああいう手を使うこともアリなのでしょう。これは、あるラジオ番組で小田島隆さんが言っていたのですが、白鵬の相撲自体には何の問題も無く、むしろ観客に問題があるのではないかと。ヤジやブーイングというのは野球やプロレスでは許されたとしても、相撲でブーイングというのはダメなのではないかと。相撲というのは、かつては襟を正して気持ちを整えて観に行くものでしたが、最近の観客には品格が無いと仰ってました。確かにそうかもしれません。