小説の中の人物のイメージ

 子供の頃は、小説などの活字媒体の物語を読む際には、お話の中に登場する人物、少なくとも中心的な登場人物は、自分が知っている誰か(有名人のこともあれば身近な人であることもありましたが)を思い浮かべることが多かったように思います。小説というものを読み慣れていないので、そうでもしないとストーリーが頭に入ってこないというか、そうすることによって頭の中に思い描く人物にリアリティーを持たせていたのでしょう。
 しかし、年齢を経てくると、いちいち有名人とかを無理やり思い浮かべなくてもストーリーの進行について行けるようになりました。むしろ具体的な誰かを思い浮かべてしまうと、余計なイメージまでもが一緒にくっついてくるので、自分の頭の中で登場人物の人間像を構築する上で邪魔だったりしました。

 でも、先日ブログで紹介した『伴走者』の二話目に登場する元最速のスキーヤー全盲の女子高生スキーヤーのやり取りを読んでいると、元最速のスキーヤーはどうしても玉木宏を思い浮かべてしまい、そうなると必然的に上野樹里が連想され、もうこの二人でしかありえないくらいに私の頭の中ではイメージが固定化されてしまいました。『のだめ』の印象がどれほど強いかをあらためて認識しました ^^;)