歩いて頭をスッキリと

 以前、小池龍之介という若いお坊さんが書いた本を何冊か読んで、座禅について興味を持ちました。それらの本の中にはスタンダードな座禅の他に「歩行禅」という歩いて行う禅のことも書いてありました。しかし、歩行禅はあくまで補助的なものであり、積極的にやってみようという気持ちにはなりませんでした。

 しかし、先日、新聞の広告で見かけて興味を持った『悩みの9割は歩けば消える』という本を読み、そこに書かれてある歩行禅を実践してみたところ、歩行禅は思っていた以上に効果的であることがあることが実感出来ました。
 禅というのは、体の感覚に気持ちを向けることによって、あれこれと考えても仕方がないようなことに意識が向いてしまうのを防ぐわけですが、座禅の場合は「呼吸」に意識を向け、歩行禅の場合は「足の裏を通して伝わってくる感覚」に意識を向けます。「呼吸」に意識を向けるというのは、やってみると分かるのですが、なかなか難しいもので、上達するのにはかなり練習を積まないとなりません。一方、足の裏の感覚というのは呼吸に比べたら遥かにキャッチしやすいので、効果が分かりやすいです。そして、歩行禅を実践することによって頭がスッキリすることが実感できます。

 私は、通勤で結構歩きますし(往復で1時間ぐらい)、仕事中も座ってばかりではなく、歩くことも多いので、毎日の生活の中にこの歩行禅を取り入れていきたいです。

 ちなみに、この本の著者の川野泰周氏は精神科医であり、尚且つお寺の御住職でもあるそうです。これはすごい「二刀流」だなぁ (^^)