カササギ殺人事件(下)

 

カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)

カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)

 

  読み終わってからだいぶん経ってしまったのですが、『カササギ殺人事件』の下巻を暫く前に読みました。この作品は、ミステリー関係のタイトルを4つも制覇したといことで、期待が高すぎたせいか、個人的にはほどほどの面白さに留まりました。いわゆる「入れ子式」というスタイルで、物語の中で別のもう一つの物語が進行していき、それ自体は斬新ではないものの、ふたつのストーリーがシンクロする様は、よく出来ているなぁとは思いました。しかし、事件の手掛かりとなるうようなことをバラまくだけバラまいておいて、一応ちゃんとその伏線を回収してはいくものの「えっ、たったそれだけのことだったの」と肩透かしを食うものがいくつかあったことはやや不満が残りました。

 今回のこの『カササギ殺人事件』は、アガサ・クリスティへのオマージュでもあるのですが、作者のアンソニーホロヴィッツは、シャーロック・ホームズが登場する作品や、007シーリーズも書いているので(いずれも、それぞれの協会に認定されている作品)、それらもいつか読んでみたいです。