熱中症対策

 例年より早い時期に暑い日が続くようになってきました。と言っても、ダラダラと滴り落ちるほど汗をかくわけではありません。しかし、体がまだ暑さに慣れていないからなのか、まだ6月なんだから大丈夫だろうという油断があるからなのか、早くも熱中症で病院へ搬送されたというニュースを耳にするようになりました。

 熱中症対策として、冷房を適切に使用することと、水分と塩分をこまめに補給することがよく言われます。水分に関しては、水・スポーツドリンク・麦茶から摂取する場合が多いのでしょうが、昨年あたりから目にするようになったのが大塚の『アイススラリー』。「スラリー(SLURRY)」とは「どろどろした粥状の」という意味です。この商品のポイントは、0℃以下に冷却しても凍らずに流動性があることです。これは高校の化学の授業で習った溶液の「沸点上昇・凝固点降下」という原理を使ったもので、水は100℃で沸騰して0℃で凝固するけど、何か混ぜ物を加えると100℃でも沸騰せずに更に高温になるし、0℃でも凍らずに更に低温になります。これは日常生活の中にも見られる現象でして、例えば、スパゲッティーを茹でる際にお湯に塩を入れるのは勿論、味の調整という目的もありますが、湯の温度を100℃以上に出来ます。また、冬の雪の日に道路に撒く凍結防止剤(融雪剤)はそれに含まれている塩化カルシウムなどが雪や水に触れて溶け込んで凝固点を下げることによって凍らないようにします。大塚の『アイススラリー』はポカリスエットのように汗で失われる電解質が含まれており、それによって0℃よりも低い温度になりながらも、カチカチに凍るのではなく流動性がある状態を保ちます。そういう低温の物質を飲み込むことにより、体の深部から冷却する効果があるのだそうです。この『アイススラリー』は火事の現場で消火活動にあたる消防士を被験者とした実験で体温の上昇を抑制する効果があったそうです。

 そういう科学的な理屈は理解出来るし、暑い日には試しに飲んでみたい気がしますが、そんな冷たいものを飲んだらお腹をこわすのではないかという心配もあります^^;)

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