ヘヴィメタル

 いつもは父や母を病院へ連れて行くことが多い土曜日ですが、今日は私自身の通院の日でした。胸に「METALLICA」の文字が入った黒のパーカーをダウンジャケットの下に着ていきました。診察室へ入った私のパーカーを見た主治医が「メタリカが好きなんですか?」と訊いてきたので「はい、大好きなんです!」と答えると、主治医が「実は私もメタルが好きで・・・」と言い、そこからは診察そっちのけでヘヴィメタル談義で大いに盛り上がってしまいました。ヘヴィメタルは、昔に比べればだいぶん良くなりましたが、好みとしては控えめに言っても「少し変わっている」、「ちょっと変わった人が聴くジャンルの音楽」みたいなイメージが払拭されるところまでには至っておらず、それ故「私、ヘビメタが大好きなんです!」と公言するのは憚られ、メタルへの熱い思いは心の底の方へグッと抑え込み、まるで隠れキリシタンのような心境で日々を過ごしています。しかし「メタル好きな人」に出会うと、強く抑え込んでいた反動でメタルへの愛が一気に噴出してしまうのでした。