『グレン・グールドは語る』

グレン・グールドは語る (ちくま学芸文庫)

グレン・グールドは語る (ちくま学芸文庫)

 グレン・グールドというピアニストについては随分前にブログに書いたことがあるのですが、とても好きです。以前、CD売場のクラッシック音楽コーナーを通りかかった時に、たまたま店内のスピーカーから流れていたのがグレン・グールドが演奏するバッハの『ゴールドベルグ変奏曲』で、その時に私の耳に飛び込んできたほんの数小節を聞いただけで「ひとめ惚れ」してしまいました。
 先日読んだ指揮者の小沢征爾さんと作家の村上春樹さんの対談にも、グレン・グールドの事が出てきて、とても変わった人だったらしい、というようなことが書いてあり、彼の人物像にも興味が湧いたので、この『グレン・グールドは語る』を読んでみました。
 この本は、雑誌『ローリング・ストーン』の編集者だったジョナサン・コットが1970年代にグレン・グールドに電話でインタビューした内容をまとめたものです。
 この本を読む限り、確かにグレン・グールドは一風変わった人物ではありますが、それ以上に素晴らしい知性を備えた人であることが窺えます。
 
 グレン・グールドの動画はYOUTUBEにたくさんありますが、短めのものを御紹介しますので、よろしければ御覧ください。
 若い時はそれなりにイケメン風だったのですが、この動画は晩年(40代後半か?)に撮影されたもので、ルックス的には冴えないオジサン風ですが、演奏は素晴らしいです。クラッシック音楽に関しては大した知識を持っていない私が聴いても、理屈抜きで「凄い!」と感じ、こういう人のことを「天才」というのだと思いました。
 彼は1982年に50歳で亡くなっていますが、もしまだ生きていてたら、どんなに高額であろうとチケットを手に入れて彼の生演奏を聴きに行くのになあ、と思いました。


(この動画↓で、ピアノの音以外に聞こえてくる音はグレン・グールド自身の声です。彼はいつもメロディーを口ずさみながら演奏するようです。)