音大を出て音楽関係の仕事をしている女性と話をする機会がありました。どっしりとした貫禄のある体格で、とても綺麗な声なので、てっきり声楽方面の方でオペラなどを高らかに歌っているのかと思ったら、ピアニストでした。普段は音楽教室でピアノを教えたり、ジャズバーで演奏したりしているのだそうです。ジャズピアニストと話すことなどこれまで無かったので、これは良いチャンスだと思って、私の好きなジャズピアニストであるビル・エヴァンスについていろいろと話し込んでしまいましたし、ジャズに限らずクラッシック音楽やロックギタリストのエディ・ヴァンヘイレンに関してもマニアックな会話を交わすなど、ともて幸せな時間を過ごすことができました。
一般的に音楽の好みというのはかなり細分化されているようで、例えば「ロックが好き」と言っても、このバンドとあのバンドは好きだけど、それ以外は興味無いといったようにかなりピンポイントな嗜好を持つのは珍しいことではありません。故に、自分の好きな音楽について語り合うことが出来る相手というのは、インターネットのSNSならすぐに何十人、何百人という単位で見つかるのかもしれませんが、実際に生身の人間として向き合うことは簡単ではありません。ですので、今回の出会いはとてもラッキーで貴重な体験でした。
ちなみにその人は桐朋学園で学んだのだそうです。その学校はよく知らなかったのですが、卒業生には小澤征爾、内田光子をはじめとして錚々たる人たちがいると知って驚きました。
