アメリカの地域性

 アメリカという国は、御存じのように多種多様な民族によって構成されているので、「アメリカ人とはこういう人達です」というように、その国民性を言い表すことは難しいです。しかし、敢えて、極めて大雑把に分類すると、東と西を比較すると、東海岸側は「比較的保守的」であるのに対し西海岸側は「開放的」であると言えます。また、北と南の比較では、北部は「比較的保守的」で南部は「開放的」だと言えましょう。(繰り返しますが、かなり大雑把な分け方なので、当てはまらない例も少なからずあると思います。)
 これらの傾向を端的に表しているひとつの例が大学の寮かもしれません。東海岸北部(ボストンとか)の大学の寮は、男子寮と女子寮がきっちりと分けられているようなイメージがあります(実際に見に行ったことは無いのですが、そういう所が多いように感じます)。
 それに対し、西海岸北部(オレゴンなど)は、男女がひとつの寮に住んでいるけど、女子は奇数階、男子は偶数階のように分けられていました。
 これが西海岸南部になると、全く男女の分け隔てが無い寮が多くなります。カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の寮に住んでいた頃は、私は3人部屋(ルームメイトは2人ともアジア系アメリカ人男性)だったのですが、隣の部屋には若いフランス人の女の子が3人住んでいました。朝になると、そのフランス娘が体に白いバスタオルを巻いただけの姿でシャワールーム(これは勿論男女別々ですが)へ向かって歩いていくのとすれ違うことも多く、「ハァ〜イ」と声を掛けたり、その場で軽く立ち話をすることもありました。全ての学校がそういうシステムではないと思いますが、少なくとも日本では考えられない事で、私にとってはひとつの大きなカルチャーショックでした。開放的過ぎる事に関しては賛否両論あるのでしょうが、良い面もたくさんあるのだと思います (^^)