アンカーコーヒー

 気仙沼ニッティングのメモリーズを訪れた後、アンカーコーヒーというカフェを目指しました。このカフェは、ほぼ日で何度か紹介されているのを読んで興味を持ち、次に東北へ行ったら是非立ち寄ってみたいと思っていました。
 アンカーコーヒーは気仙沼市内に2店舗ありましたが、5年前の津波で両方とも全壊。その後、1店はプレハブの仮設店舗として再開し、もう1店舗は震災から4年経った昨年春にアンカーコーヒーマザーポート店としてオープンしました。両方とも行ってみたい気はしたのですが、今回はマザーポート店へ行きました。
 
 

 気仙沼ニッティングから自転車を漕いで、途中けっこう急な坂を越えて、道に迷ったりもしながら20分ほどで何とかマザーポート店へ辿り着きました。お昼時は過ぎていましたが、店内にはちょっと遅めのランチを食べているお客さんがたくさんいました。私もランチはまだでしたので、メニューからハンバーグのサンドイッチとホットコーヒーを注文。コーヒーの種類は豊富で、コーヒー好きの私としては迷うところでしたが、結局「マザーポートブレンド」というこのお店のオリジナルブレンドにしました。
 私が住んでいる東海地方ですと、食べ物(サンドイッチだとか、パスタだとか、パンケーキだとか)の品揃えが多い店というのは、カフェといいつつもコーヒーにはさほど力を入れていないことが往々にしてあり、本当に美味しいコーヒーが飲みたければコーヒー専門店的なお店を探さねばなりません。しかし、このアンカーコーヒーは食べ物も充実している上、コーヒーのレベルも高く、コーヒーにはちょっとウルサイ私も納得の1杯でした。
 せっかく来たのだからもうちょっと何か食べてみようかという気になり、カプチーノと「カヤジャム」のトーストを注文しました。カヤジャムというものは今までに見たことも聞いたことも無かったのですが、ネットで調べたところによりますと、ココナッツミルク、卵、砂糖を煮詰めたジャムでマレーシアやシンガポールでは一般的なのだそうです。食べてみますと、材料も作り方もシンプルなのに、深みのある優しい甘さのジャムでした。

↓ハンバーグのサンドイッチ
 

↓カヤジャムのトースト

 日本ではほとんど知られていない東南アジアのジャムが、どうして東北の田舎町にあるのか不思議に感じるのですが、気仙沼の港は漁業を通じて世界中と繋がりがあり、外国のモノや人の出入りが活発である「外に開けた街」であることが、その理由かもしれません。

 今回気仙沼に滞在したのはほんの4〜5時間でしたが、また機会があれば来てみたいです。毎年4月半ばに気仙沼ラソンが開催されているようなので、いつの日か走ってみたいです。