ジャック・ライアン

 アマゾンのオリジナルのドラマ『ジャック・ライアン』のシーズン2を観終わりました。シーズン1は中東の過激派組織によるアメリカでのテロを防ぐために奮闘するというストーリーでした。シーズン2では、ベネズエラが武器を密輸入している疑惑を追っていくという展開で、シーズン1よりもアクションシーンが多かったです。

 シーズン1も2も、トム・クランシー(途中からマーク・グリーニーとの共著)の原作小説には無い話で、テレビドラマ用のストーリーであるのに加え、主人公であるジャック・ライアンのキャラクター設定も原作とは異なります。原作のジャック・ライアンは民間の調査会社(企業の財務状況を調査したりとか)のアナリストという隠れ蓑の裏側では民間軍事組織のメンバーとして工作活動を行い、しかも実は現職大統領の息子という、無茶な設定となっています。一方、アマゾンのドラマではCIAの優秀な分析官で本来の業務はデスクワークですが、自分で現地へ行かないと気が済まないタイプで、デルタフォース(米陸軍特殊部隊)に合流して作戦に参加したりします。CIAの分析官がデルタフォースに加わって、足手まといになるどころか、チームの中心になっているのは、いくらなんでも無理があるのですが、思い返してみるとシーズン1ではCIAに入る前は海兵隊としてアフガンへ派兵されたことを回想するシーンがあったので、その時の経験を活かしているということなのでしょう。

 このシリーズは人気のようですので、恐らくはシーズン3も作製されるでしょう。シーズン1は中東、シーズン2はベネズエラと来ましたが、シーズン3はどこが舞台になるのか?現在のアメリカの最大の脅威である中国か、あるいは北朝鮮かもしれませんが、こちらはドラマよりも現実の方がドラマチックなので、ロシアあたりが無難かも。