社報

 社報(社内報)という社内向けの冊子を発行して社員に配布している企業は世の中にどれぐらいあるのだろうかと思ってネットで調べてみたところ、あるサイトによると全体の約半数ぐらいの企業が社報を発行しており、従業員数の規模が大きい企業ほど社報を発行している、という傾向があるそうです。うちの会社にも社報があって、年に4回ほど発行されています。各部署に「社報委員」という係が居て、これは主に若手社員が持ち回りで担当してネタ集め的なことを行い、それらを総務部が編集しています。内容はだいたい季節によって決まっていて、例えば新年号では巻頭に社長の写真がドンと大きく載っていて、新しい年に向けての意気込みが語られていたり、春号には新入社員の紹介ページがあったりします。季節を問わず掲載されるものもあって、結婚した社員の新婚生活を紹介するページ、子供が生まれたことの報告が生まれたばかりの赤ちゃんの写真と共に紹介されているページ等があります。ただ、世間一般では例えば子供の写真が入った年賀状を子供がいない人が受け取ると辛い気持ちになるので、それは一種のハラスメントだ、みたい議論が何年か前にあったことを考えると、結婚しただの子供が生まれただのといったことを社報に掲載するのは、果たして全面的に良いことなのだろうかと思ったりします。勿論、そこには何の悪気も無いことは誰もが百も承知なのでしょうけど、それはいわば「昭和の価値観」であり、子供がいなかったり結婚相手がいない人への配慮が足りないという点において時代錯誤だと言うことができるのかもしれません。ちなみに私自身は、まあどちらでもよくて、もしも読むことによって不愉快になるページがあったらそれを読まずにスルーすればよいだけだと考えています。