通訳

 米国のある役所の役人がうちの会社の工場を査察する旨の申し出がありました。それに向けて諸々の準備を進めているのですが、大きな問題のひとつは言葉、つまり先方の役人は日本語は話さないし、うちの会社の担当部署には英語でやり取りできる人が少ししかいない、ということです。となると通訳する人が必要となり、私ともう一人の英語が堪能な社員に「通訳ができるかね?」と訊かれたのですが、お断りしました。通訳するというのは、単に英語で話すこととはまた別のテクニックで、それなりのトレーニングが必要となるからです。プロの通訳だって、事前に専門用語を調べたり、想定される問答について考えるなど、入念に準備するらしいです。米国の友達を日本人に紹介するようなカジュアルな雰囲気の中での軽い会話程度なら通訳は容易でしょうけど、ビジネスの場合は緊張感もありますし、失敗するわけにはいきませんので、今回の査察にはプロの通訳を外部から雇うよう進言しました。その費用は、おそらくそれなりの価格なんでしょうけど、それは仕方がありません。