読書と脳

 

 『本を読むだけで脳は若返る』という本を読みました。著者は、その昔、あの任天堂DSの「脳トレ」という大人気ゲームを監修した東北大学川島隆太教授。本を読むと脳のどの部分が活性化されるかをMRIなどの機器を使って計測した結果、脳の多くの部分の血流が増加していることがわかり、読書はいわば「脳の全身運動」であるとしています。そして認知症患者を被験者として読書や音読をしてもらう実験を行ったところ、認知機能の改善が見られたという驚くべき結果が得られたのだそうです。現時点の医学では、認知症が進行するスピードを少し遅くするかもしれない薬を投与することしかできず、一度発症したら悪くなる一方で良くなることは無いとされています。しかし読書には薬にはできなかった改善効果が期待できるのだと述べています。しかし例えばアルツハイマー型の認知症ではアミロイドβというタンパク質が脳に蓄積して脳神経が死んでしまって脳の機能が低下する病気なのですが、死んでしまった神経が血流が良くなったからといって復活するんだろうかという疑問はあります。しかし読書や音読にはやればやっただけ何かしらの良い効果は期待できそうなので、やってみる価値はあると思います。特に音読は良さそう。音読に適した文章を集めた本があるので、そういうのを利用するのも良いのかも。