『毎日トクしている人の秘密』

 暫く前に精神科医名越康文氏の本を初めて読みました。この先生は結構たくさん本を書いておられるようです。ざっと見たところ内容的には共通している部分もありそうで、全部読む必要は無いだろうなと判断し、今回は『毎日トクしている人の秘密』を読んでみることにしました。
 どうすれば精神的に健やかに生きていけるかについてのヒントが書かれているわけですが、いわゆる仏教思想的な考え方が随所にみられました。一般的にお医者さんが心の持ち方について本を書く際、あくまで近代的な西洋医学がベースとしてあって、分かり易くするために仏教的なエピソードを取り入れることはよくあるパターンですが、この名越康文先生の場合は極端に言えばベースにあるのが仏教的な思想で、そこから現代医学に沿った考えを導き出しているとも言え、随分と珍しく感じました。