久しぶりに観た『ためしてガッテン』

 1年の中でも5月や6月は、他の月に比べると仕事の量が少ない傾向にあるので、必然的に帰宅する時刻も早くなります。早く家に帰ってくると、普段はあまり観ることがないテレビ番組も観れたりして、先日は水曜日の夜に放送されているNHKの『ためしてガッテン』を観ました。その日のテーマは、物忘れ及びその対策、というようなものでした。物忘れ等の脳の機能の低下の原因は、年齢とともに脳細胞の数が減ったり、神経細胞のネットワークがうまく働かないのだろう、と漠然としたイメージしか持っていませんでした。

 しかし、今回の番組で「物忘れ(=脳力の低下)は、インスリンが不足することにより、エネルギー源となるブドウ糖を脳細胞の中に取り込めないことが原因で起こる」ということが明らかにされ、大変驚きました。
 では何故脳でインスリンが不足するかというと、糖質(炭水化物)を過剰に摂取すると、それらに対処するために体内のインスリの大部分が使われてしまい、脳までインスリンが回ってこなくて、脳細胞がブドウ糖を取り込めず、エネルギー不足に陥るのらしいです。

 解決策は、糖質の摂取を抑えること。今流行りの「糖質カットダイエット」みたい極端に糖質を制限する必要は無いものの、ご飯(白米)の量を減らしたり、甘いものを控えたりしてインスリンが無駄に使われるのを防いで、脳細胞にもインスリンがちゃんと行き渡るようにするのだそうです。番組では、物忘れがひどかった高齢の女性が、糖質を制限するようになって症状が大きく改善した例が紹介されていました。これを知って、甘いものを仕事柄よく口にする私は強い危機感を抱きました。そして、仕事で例えば風味の確認をするためにチョコレートを食べるのは仕方がないとしても、それ以外はなるべく控えるようにしようと誓いました。

 以前読んだ本に、痴呆などの患者の脳細胞が死滅しているのは、脳でインスリンが働かなくてエネルギーが不足するた為で、痴呆やアルツハイマーは「第3の糖尿病」だと認識すべきだ、と書いてありました。その本にも糖質を制限するべきだと書いてありましが、インスリンが無くても脳のエネルギー源となりうるココナッツオイル、またはココナッツオイルから作られたMCTオイルという中鎖脂肪酸を摂取することにより症状が改善したとも書かれていました。糖質を制限するとインスリンの消費は減りますが、ブドウ糖も減ってしまうので、MCTオイルのような脂質を摂取することにより脳細胞に必要なエネルギーを供給することも大切であると思われます。