販売休止

 朝、いつものように岐阜から電車に乗ると、通勤客に混じって大きなスーツケースを脇に置いた人をチラホラ見かけました。見たところ、学生ではなさそう。多分、平均的な社会人よりも少し早めにお盆休みに入っているような感じでした。こうやって少しでも休みが分散すれば道路も電車もホテルも混雑具合が幾ばくかは緩和されるでしょうから、これからもどんどん分散化してほしいです。

 先日、うちの会社のある商品が販売休止になりました。理由は「売れ過ぎ」だから。生産キャパを上回る注文が入り、生産が追いつかないために販売休止となる事態はこの業界では時々あります。全ての注文に応えることはできないけれど、取り敢えずある分だけを例えばAというスーパーに売ったとすると、Bというスーパーが「なんでうちには売ってくれないんだ」ということになり、その後スーパーBはうちの商品を置いてくれないことになり、それは困るので、どこへも売らないことにするのです。メーカーからすれば、やっとヒット商品が誕生して、これからどんどん稼いでくれると思っていたのに、そういう機会をみすみす逃さねばならないのは、何とも納得のいかない、ヘンテコな商習慣です。ラーメン屋だってスープがなくなりゃその日は閉店なわけだし、ニンテンドーのゲーム機だって売り切れれば何ヶ月も待たされるのは普通だし、食品や飲料だって注文が入った順に販売して、なくなったらそれで終わりで良いと思うのですが、流通の力の方が圧倒的に強いので、従わねばなりません。