賞味期限

 うちの会社のお客様相談係には日々様々な電話がかかってくるのですが、この時期に特に多いのが「賞味期限が切れているけど食べても大丈夫か?」というお問い合わせの電話です。そういった電話は年間を通じてかかってきますが、12月下旬になると件数がぐっと増加するのです。想像するに、ご家庭で年末の大掃除をしている際に食料品が保管してある棚の奥から賞味期限を過ぎた当社製品が発掘されたのでしょう。まさか「掃除してたら出てきたんですか?」と訊くわけにはいかないので絶対にそうだとは言い切れませんが、十中八九間違いないと思います。うちの会社が製造しているチョコレートやキャンディは水分含量が少なく、水分活性も低いので時間が経っても腐敗することはまずなく、食べても大丈夫なのは分かってはいますが、一応、建前として「賞味期限を過ぎたものはお召し上がりにならないようお願いしております」とお答えしています。それに賞味期限というのは、ある程度の安全率を含んで設定してあるので、食べたらお腹が痛くなるような可能性は低いと考えます。ただ、万が一健康被害が発生した場合に責任を問われる事態を回避するために「お召し上がりにならないようお願いしております」とお答えしているのです。