会社の帰りにスーパーへ寄り、店内を歩いている時にふと父のことが思い浮かびました。母が入院中の今、スーパーへの買い出しは父がやっているのですが、買い忘れたものがあるかもしれないと思ったので、何か買ってきて欲しい物がないか訊いてみようとスマホを取り出して自宅に居る父に電話をかけました。10回ほどのコールの後にやっと父が出ました。私が「もしもし。今、スーパーにいるんだけどぉ」と言うと「はぁ？」と父。父は耳が遠いのと、私も店内ということであまり大きな声では話さなかったので聞き取れなかったようでした。もう一度「今、スーパーにいるんだけどさぁ」と言うと「すーさんって誰やぁ？」と父。「すーさんじゃなくてスーパー！」と少し大きな声で話すとようやく通じたようで、買ってきて欲しい品を幾つか挙げました。耳が遠いなら補聴器を付ければいいのに、と思うのですが、補聴器は安いものは片方で数万円からあるものの、ちゃんとした補聴器は片方で50万円、両方で100万円ほどするようです。生まれつきの難聴で障害者手帳を持っていれば補助金が出るので自己負担は１割で済みますが、加齢による聴力低下の場合は全額自己負担。もう少し安くならないかと思うのですが、大量生産できるものではないので仕方がないのかもしれません。
