まだ読み終えていません

 今年の4月に発売された村上春樹の新しい長編小説は、読んでしまうのが惜しいので少しづつ読んでいます。普通の春樹ファンならもうとっくに読み終えているのでしょうけど、この分厚い本を通勤カバンに入れて電車の中で読むのは大変そうだし、私としては静かな環境で、落ち着いた状態で村上春樹とじっくりと向き合うことを大切にしているのですが、そういう状態になれるのは休日しかなく、必然的にゆっくりとしか読み進めません。でもまあ、本の読み方なんて人それぞれだし、私だって他の作家の本は満員電車の中だろうと、歯医者の待合室であろうとお構い無しにどんどん読みますが、春樹だけは特別なので。

 そんな春樹の『街とその不確かな壁』は、今のところ登場人物達がさほど大きな事件に巻き込まれることも無く、静かに淡々と進行しています。そう感じているのは自分だけなのか?他の人はどうなんだろう?もしかして私は何か重大なことを見落としたまま読んでいるのだろうか?と、気になりだしたので、これまでに一度もやったことが無いのですが、この本について語っている書評系のユーチューブ動画を2つほど観てみました。片方の動画では高く評価していて、もう片方では酷評していました。まあ感想は人それぞれだし、酷評している方だって所々に「なるほどな」と思わせる部分もありました。結局、自分が何かを見落としているわけではないことが分かったので、また明日から少しずつ読んでいくことにします。