ニューヨークの食レポ

 最近『NY御馳走帖』というポッドキャストの番組を聴き始めました。元々はテレビ局で番組制作に携わっていた男性が現在はニューヨークで仕事をしていて、地元のレストランを訪れてはレポートをするという内容です。見たことも聞いたことも無いような食べ物もあれば、ラーメンなどの日本食もあり、洗練された高級レストランではなく、庶民が日常的に利用しているようなお店と料理を紹介しています。この食レポをする男性の喋り方は抑揚が無くて、あまり感情が込められていなくて、まるでアンドロイドかターミネーターが喋っているみたいに聞こえて、テレビの食レポ番組でよくある大袈裟な表現は皆無なのですが、何故か聞き入ってしまい、自分もニューヨークに一緒に居るかのように感じられるのでした。クリスマスのシーズンの回で、この男性の奥さんが日本からやって来て、ニューヨークの散策に同行していました。この奥さんの声を一言聞いて「あ、いい声しているな」と思ったので調べてみたらテレビ東京のアナウンサーでした。この夫婦のとてもフレンドリーで、かといってベタベタしていなくて、程よい距離感の関係性が何だかとても好印象なのでした。男性の方は、どちらかというと、ネットで調べたその風貌からして「ちょっと変わった人」に見えるのですが、こういう奥さんがいることで、とても人間味のある人物に思えてくるから不思議です。