御冥福をお祈りします

 鳥山明さんの作品との出会いは子供の頃の私にとっては衝撃的でした。漫画家の能力として特に最近では絵よりもストーリーがいかに読書を惹きつけるかの方が少なくとも編集者には評価されて、そういう作品が増加傾向にあるのですが、当時の私としては「絵」の方が重要で、そういう個人的な評価スケールにおいてダントツのトップに君臨していたのが鳥山明さんでした。それ以来、ずっと好きだった鳥山明さんがお亡くなりになり、とても残念。御冥福をお祈り致します。

 鳥山明さんの訃報がNHKのニュースサイトでは勿論報じられると思っていましたが、日経の電子版でも報じられ、Xではフランスのマクロン大統領をはじめとする海外の要人からの哀悼のコメントが寄せられているのを読み、鳥山さんが世界に与えた影響の大きさをあらためて感じました。

 それにしても、68歳というのはあまりにも早すぎます。手塚治虫先生は60歳で、石ノ森章太郎先生も60歳、藤子・F・不二雄先生は62歳、と偉大な漫画家は早逝する方が多いです。文字通り命を削るようにして、削り取った命の断片を真っ白なケント紙に敷き詰めていき新しい世界を創造するというのが漫画家という仕事なのかもしれません。そういう意味では神と言っても良いのかも。